キャビとマイクを選ぶには、純粋にキャビもしくはマイクだけが比較できる環境を作るのがベストです。

まず最初に適当なキャビを使って好きな音を作ります。
そのパッチを隣り合わせに複製し、キャビかマイクのみを変更し、新しいキャビかマイクに合わせてEQとcab parameterを調整して保存します。

それぞれのキャビは別々の特徴をもっていて、いい音を作るにはそれぞれ違うEQやDEPの設定が必要です。
単純に片方のキャビを切り替えて比較しても、最初に選んだ方を元に音作りをしているはずなので、どうしてもそっちのキャビが有利になってしまいます。

つまり、ちゃんと比較できる環境はこういうことです。

× 調整されたキャビ 対 その設定のままの別のキャビ
○ 調整されたキャビ 対 調整されたキャビ
× 何も調整してないキャビ 対 何も調整してないキャビ

要注意なのは、Tread V-30 4×12は他のキャビより大分音量が大きく作られているということです。
二つのパッチで音量が明らかに違うと、音色を比べるのが難しくなるので、EQだけ調整するのではなく音量も同じくらいになるように調整しましょう。

じゃあキャビとマイクの比較方法はわかったけど、どのキャビにどのマイクの組み合わせで始めればいいのかわからないっという方は、私のお気に入りの組み合わせをいくつか載せますので、開始ポイントとして参考にしていただければと思います。

注)これらは全てシングルアンプの設定での話です。超オススメテクニックのデュアルキャビについては後日書きます。

cabmic01

4×12 Hiway に SM57 Off Axis

無難で万能なトーンです。私はまずこれから音作りを始めます。ちょっと中域が強く高域が弱いですが、EQで調整すれば問題ありません。
何かが欠けていたり、ニセモノっぽいところはありません。唯一若干気になるのはマイクをOn Axisにしたときよりもノイズが多いところです。

 

cabmic02

4x12Hiway に SM57 On Axis

ちょっと薄い音で、中域がもりもりです。超高域がちょっと耳に痛いかもしれません。EQで中域と高域を削っても、Off Axisのときと比べて、何ががズレている気がします。
音自体はもっとクリアで抜けがいいのですが、トーンに何かが欠けている感じがするのです。でもこれが個人的に二番目に良いチョイスです。

 

cabmic03

4x12XXL V-30 に 409 Dynamic

パンチがあって、高域がしっかりしていますが、高中域が欠けています、
Presenceをあげすぎると、ノイズも増えて耳に痛い音になります。
ブレイクダウン系のメタルコアに向いていると思います。

 

cabmic04

4×12 Tread V-30 に SM57 Off Axis

これは昔ながらのハードロックトーンに向いていると思います。
全体的にバランスがいいですが、少しだけ薄く、パンチと低音が若干足りない気がします。 プラスチックっぽい音になる可能性もあります。
hiwayと似ていますが、hiwayのほうがリアルです。でも、こっちのほうが音が大きくてノイズが少ないです。

 

cabmic05

4×12 Greenback 25 に SM57 Off Axis

中域てんこ盛りで、高域の噛みつきが良いです。Tread V-30 4×12よりビンテージな音ですが、低音ももっとあります。
Steve Vaiや、Van Halenや、 Randy Rhoadsの音のように中域のレスポンスと乾いた高音が欲しいときに使えますが、正直Hiwayのほうが好きです。

自分で音作りをするのが面倒になったら、POD HD Manのパッチセットをお試しください。