dsplimitreachedまず、誤解している方が多いところですが、「DSP LIMIT REACHED」のエラーは、実際使用しているDSP量ではなく、使用する可能性があるDSP量を元に表示されています。つまり、そのパッチに設定しているアンプとエフェクトを、最大限の処理力を必要とする使い方をした場合ということです。OFFにしてあるエフェクターもカウントされます。設定上はピッチチェンジ0にしてあるピッチグライドエフェクトも、2オクターブに設定したときの処理負担を想定して計算されています。

要するに、各エフェクトとアンプには固定のDSPコストがアサインされているということです。シグナルチェーンに何か新しい要素を追加すると、PODはシグナルチェーン上の要素すべてのDSPコストを足し算して、その数値がリアルタイムナ処理をするためのDSPの上限を超えていたら、エラーを表示してそれ以上のエフェクトの追加を拒否します。

例え話でいうと、あなたが工場で働いている作業員だとして、コンベーヤーベルトで流れてくるボトルひとつひとつにシールを貼っていく仕事を任せられています。ボトルは平等な間隔で一定のスピードで流れてき、あなたは各ボトルにシールを貼るために必要なぴったりな時間が与えられています。ですが、上司が「一つのボトルにつき3つのシールを貼ってほしい」と指示を出してきました。それだと間に合いませんので、いくつかボトルを外すか、ラベル貼りをスキップするしかありません。
この様な無理な支持にも耐えられるように、最初から余裕を持たせておく必要があります。
PODでも同じように、シグナルチェーンの最大限の負担を想定して、それ以上は付加できないようになっています。

PODの中のチップをオーバークロックすることによって、使用できるDSP処理量を増やすことはできますが、ソフトウェアの部分は使用可能なDSP処理量を計算せずに、ファームウェアに固くプログラムさているDSPコストを元に計算しています。なので、自分でファームウェアをハッキング改造をする以外、DSPの使用制限を伸ばすことは不可能です。

⇒DSP処理力の分配アドバイス(近日中に公開予定)

自分で音作りをするのが面倒になったら、POD HD Manのパッチセットをお試しください。