preとfullはどう違うのか
pod hdに入っている各アンプモデルには、preとfullというのがそれぞれ一つづつあります。これらがどう違うのかという話ですが、preの方は、アンプのプリアンプのセクションのみをモデリングしたものです。なんのためにあるかというと、line 6 の dt50と組み合わせて使うために用意されているのです。dt50では、パワーセクションを切り替える機能がついているので。でも、ほとんどのpodユーザーはdt50を持っていません。でも、だからといって全く使わないということはありません。
どう使い分けるか
preモデルの使い方について、海外の掲示板ではこのような意見が多く見られます。
podを実際のアンプにつなげるのであれば、preモデルを使うべきだ。でなければ、podのパワーアンプシミュレーターと、実際のパワーアンプの二つのパワーアンプを通ることになる。
そしてPAなどに直接podを繋げるのであればfullモデルを使用するべきだ。
じゃないと、パワーアンプが音色に与えるカラーが一切なくなる。パワーアンプはゼロでも二つでもなく、ひとつだけ通すべきだと。
この考えは論理的ですが、私は正解だとは思いません。PODのパワーアンプのエミュレーターはアンプモデルのサウンドにかなり大きな影響を与えています。たとえMaster Volume DEPを下げても、バイアスを低くしてもです。PODをつないだ先の本物のアンプは、PODのパワーアンプエミュレーターと同じ音を作るとは考えにくいです。普通はライブでさえ、ディストーションがかかってしまうほどパワーアンプのボリュームをあげることはないでしょう。多くのパワーアンプはヘッドルームにかなり余裕をもって設計されていて、ほとんどの場合はフラットで透明な音を出します。たとえ限界までレベルが上がってドライブがかかったとしても、PODのfullアンプモデルを使用していても良い音かもしれません。二つのパワーアンプを通ったからと言って、音が悪くなるとは限らないのです。
しかし、preモデルには、fullでは味わえない独特のパキっとした音が特徴です。(fullモデルのmaster DEPを0にしても味わえません)
個人的にはPA直でつなぐ場合はすべてfullモデルをつかって、アンプを通す場合はパッチによって変えています。大体半々くらいの確率です。
お持ちのパワーアンプが歪みやすい場合は、preのほうが相性がいいかもしれませんが、いろいろ実験してみる価値はあると思います。POD HDにはディストーションがプリアンプではなくパワーアンプで作られているものもありますので、もしリアルのパワーアンプがPODと同じように歪まなければ意図したサウンドは得られません。そういう時はfullを使いましょう。