ueberschallbomber uberさて、いよいよ得意分野、ハイゲインの領域のアンプモデルの攻略です。
Bomber Uberは、BognerのUeberschallをモデリングしていて、パワーアンプのレベルをガッツリ上げたりアンプの前にブースターを挟んだりしなくても、アンプ単体でどっぷりとゲインがかかった音を作り出すことができます。
特徴としては、クリーミーな音でリードやモダンなハードロックに向いています。
ただし、少し低音と高音の輪郭がはっきりしないという特徴もあり、結構調整を頑張らないとタイトでdjentなメタルサウンドにはできませんが、設定次第では凄く良い音に仕上げることができます。

Bomber Uberは他のアンプでは再現できない独特の特徴を持っています。
ParkとMarshall系のモデルは80年代っぽいサウンドで、Treadplate、F-ball、Elektrik等はモダンサウンドですが、Bomber Uberはその中間あたりのポジションです。

実在するアンプでいうと、Peavey 5150やMesa Markに一番近いモデルでもあります。(POD HD内では)

実はBomber Uberは、ファームウェアバージョン1.2で音が改定されたことによって、海外の掲示板で多くのユーザーに批判を浴びたという過去があります。それもそのはず、新しいUberは改定前に比べてかなり音がモコモコになっていますから。
ユーザー達のクレームへの対応として、Line6は、その次のファームウェアアップデートで、前のUBERにそっくりのELEKTRIKというアンプモデルを追加しました。

個人的には、新しいUberの音のほうが、本物のアンプらしい音だと思いますし、良い改定だったと感じています。
でも、本物のUbershallの音をたくさん聴いてきた身としては、とてもUberが本物に似ているとは言えません。
特にPRESENCEのツマミの反応が本物と違います。(皮肉にもELEKTRIKでは本物と似ている反応をします)

では肝心の音作りのコツですが、しっくりくる音にするには、アンプの前にEQする必要があります。
やり方はいくつかありますが、お勧めとしてはmid focus EQを使ってhigh pass frequencyを 40〜60%くらいにして、モコモコした低音を抑えます。
high passの方は100%にするか、もっとクリーミーな音にしたければ下げてもいいです。

もしくは、studio EQでこのようなセッティングにするのも良いです。
Low Freq 75 HZ, -5.5db
High Freq 800/1500 HZ, +6 db.

試しにstudio EQを二つ使ってパンチと中域を微調整してみたら、音の輪郭をハッキリさせたまま分厚い音にすることができたので、よかったら試してみてください。 他にも、parametric EQを使ったり、別々のEQを組み合わせたりしても違う結果になって面白いです。

アンプのEQはちょっと反応が特種で、MIDSのツマミは高域にも影響します。
個人的には、Midsのツマミは高めに設定してポストEQをして750hzあたりを少し削るのが好みの音になりやすいです。

TREBLEのツマミを回せばシャリシャリ具合を適度に調整ことができます。

PRESENCEは、実物のUeberschallでは中域ピーク位置の調整という扱いだったのですが、UBERではフツーのPRESENCEツマミという感じです。あまり大きくしすぎない方がいいでしょう。

DEPの設定は、Bias X以外は大体全部50%くらいに揃えておくのがいいと思います。
以前はHumを70%くらいにしていたんですが、高めの弦でチョーキングをしたときにデジタル臭のする音になることに気がつき、50%にしたらそれが解消しました。

Bias Xだけは、65〜70%くらいまであげることによって、音がより華やかになり、アンプの表現力が増します。ただし、上げすぎると偽物っぽい音になってくるので注意が必要です。

Biasは中域のレスポンスを大きく左右して、高く設定するとザラザラとした音になってきます。

Master DEP単体では、高く設定すると音が圧縮される以外は、然程大きな変化はでてきません。でも、他のDEP設定の効力を強調したり弱めたりする傾向があります。

なので、使い方としては、基本的にコンプレッサーとして扱い、Master DEPを上げたり下げたりする分、他の設定を逆方向に調整するという感じにすると良いでしょう。

自分で音作りをするのが面倒になったら、POD HD Manのパッチセットをお試しください。